特定不能の何か

医学と社会保障、国家、人生、感じたこと.

LGBT 関連の本

 読みました.3時間くらいぶっ通しで読んでしまった.

 

セクシュアル・マイノリティQ&A

セクシュアル・マイノリティQ&A

 

 

 事前情報などもなかったのですが,編著者が「LGBT 支援法律家ネットワーク出版プロジェクト」とあり,特に法律関連の内容を知りたいなというのがあって,これにしました.

 

本の内容として

 全体的な構成としては,セクマイとは何かがごく簡単に紹介されていて,そのあとは主に人生の各局面で,LGBT として直面する問題について,主に法制度の観点から現状をまとめたものになっています.

 内容の特徴としては,

  • 思春期の悩みに焦点を置いている記述が多い.
  • やっぱり LGBT の中でも "T" の人の悩みは深刻.
  • 同性婚が現状無理という前提で,パートナー同士の関係(養子縁組のメリットデメリット等)やカップル内で子を持つ方法について(養子,里子,精子提供など)とその法的問題について割と詳しく書いてある.
  • 支援団体や参考図書が豊富.

という感じで,文体自体はかなりソフトで法律用語も軽めにしてある割に,内容は広範かつ実践的なものになっている気がします.

 参考図書が詳しく載っているのも助かります.

編著者のバックグラウンド

 「永野・山下法律事務所」(参照)のお二人の弁護士を中心?とした集団のようです.あんまり掘り下げてないので違うかもですが.

 お二人の名前でググると,コラムなんかも引っかかってきて,永野弁護士は少なくともオープンリーゲイのようですね.当事者として活動されているようです.

学んでいく方向性として

 内容自体は,ネットでも相当程度拾えるものではありましたが,やはり著者の出自がわかるというのは安心感があるので,おすすめできますね.

 やはり,LGBT が暮らしていくのに困るのは,医療より法律関連が多そうです.なので,少しずつ法律も勉強したいですね.

 医学ネタは,食傷気味な HIV/AIDS 関連,性感染症関連ばかりですが,他にトピックスがないか見てみたいです.思春期の心理的理解・支援なども医学近接領域として,勉強はできそうですが,心理学って難しいんですよねえ.

 

 また良さそうなものがあればご紹介します.