不動産屋と闘いました
引っ越しは楽しい面,嫌な面,両方ありますね・・・
賃貸の契約にあたって,細かい文字の契約書を読むことになります.これまで適当にしていましたが,一応読んでみるかと軽い気持ちで読んでみると,いろいろ引っかかることがあって,問い合わせなどをしていたら割に面倒だったので記録しておこうと思います・・・
原状回復とハウスクリーニングについて
賃貸物件を退去する際,「借りた側にどこまでの原状回復が求められるか」について,これまで非常にもめてきたのでしょうが,国交省や東京都等でガイドラインが出ています.
住宅:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について - 国土交通省
要は,「経年変化による部屋の汚れについては借りた側ではなく,貸した側の責任」ということであって,「借りた時点の状態にまで回復させる義務は,借りた側にはない」ということのようです.具体例も挙げてあるので,わかりやすくはなっています.
私が契約した物件の,特約事項には,以下のような文言があります.
乙(借りた側)は,第21条1項に定める原状回復義務とは別に,甲(貸した側)が,退去時の原状回復工事に際して,本件住宅の汚損の有無及び程度を問わず,指定の専門業者に依頼して行うホームクリーニングの費用の全額を,負担することを承諾しました.
ここで,原状回復という言葉が2度出てきますが,後者の原状回復は,上記のガイドラインに定めるような行為(クロスの張り替え,床のへこみの修理など)のことを指しているわけではなく,ホームクリーニングの範疇で行う行為だということのようです.ホームクリーニングとは,いわゆるダスキンがやっているような,風呂トイレ水回りベランダなどの掃除を意味していて,平米あたり300円ほどとのことでした.
例えば,退去前に自前でダスキンを呼んでどんなにきれいにしていったとしても,貸した側が指定したクリーニングが入り,所定の金額がかかりますよということなのでしょう.
しかし,「原状回復」は,この界隈における「ターム」であろうと思いますし,ガイドラインに定義が書かれている以上,ホームクリーニングの文脈で使用することは混乱を招くと思うし,また,ホームクリーニングの内容を十分に説明しなければいけないと思いました.
ホームクリーニング代金を,借りた側が負うべきかどうかについてはわかりませんが,膨大な金額になる可能性は(当然自分の住み方しだいではありますが)低いと思いますので,許容されうるかなと考えました.
抱き合わせで契約させられる「安心サポート」について
よくある,水のトラブル,窓ガラスの破損などに,24時間無料対応しますとの内容.しかしよく読むと,出張・見積もりとごく簡単な初期対応のみが無料で,作業は有料とのこと.クラシアンとかと,ほとんど変わりがない内容だったり,火災保険に含まれる内容で,無駄極まりありません.
こういうのを抱き合わせる契約自体,どうなのかと思って質問しました.
残念ながら,これはどうしようもないのだということ.サポートに入る前提で,賃貸契約しないといけないんだそうです.
これはまあ,世の中そんなもんだよなと思うところです.正直なところ,不要なサービスを抱き合わせること自体,どうかと思いますが,都内の人気物件となると,借りる側が圧倒的に不利ですね.
なお,2年で15000円という費用がかかりますが,「契約更新をしないといけない」という文言は契約書になく,また確認したところ,「更新はしなくてよい」そうなので,2年のみ我慢することにします.こういうところは,記載がないんですから,ますます卑怯だなと思うところです.
3回目の引っ越しで,少しこなれてきた感じはしますが,やはりこの,不動産業界界隈は非常に胡散臭いというか,少しでもカネを取ろうとする姿勢がいやらしいなと思いました.
ご参考になるかはわかりませんが,自分メモのためにも,記録しておきました.