特定不能の何か

医学と社会保障、国家、人生、感じたこと.

骨折ってました(受傷約2週間後)

 どうもご無沙汰しています.

 タイトルの通り,骨を折っておりました.いやはや,悪いタイミングで.

 手術を受け,タイピングもやっとできるようになってきたので,経過のメモも兼ねて記録を残しておくことにします.

 

受傷当日 2月某日

 マラソンのため,遠征をしていました.前日は,マラソン客でどこの店も満杯で,チェーン店ぽいところに行き,微妙な海鮮を食べました.

 2ヶ月ぶりくらいのフルマラソンで,エイドも特色あって楽しみにしてました.ハーフは2時間を切り,あわやサブフォーいけるかと思いましたが,後半のアップダウンで4.10きれるかどうかというところまでペースダウンし,35kmくらいから徐々にペースを上げていたところでした.

 少し足がつりそうだったので,水分を取りながら,つらないギリギリの追い込みで走っていたのですが,前方集団を避けようとして右に避けたところ,足元のコンクリートがでこぼこしており,どこかにつまずいて数歩,よろけて思いっきり転倒しました.

 アドレナリンがかなり出てて右手に軽い痛みがあり,手首が手のひら側に曲がらない感じがあったのですが,とりあえずマラソンを再開し,手首は脱臼したかもと思いながら(というのも,ほとんど痛くなかったので)引っ張りながら走っていました.

 結局ゴールはできたものの,手首が全く曲がらず,明らかに痛くなってきたので「これはあかんやつや・・・」と思いつつ,必死の思いで近くの銭湯に入り,薬局で包帯を買って縛り上げて圧迫しつつ,洋食屋で左手だけで食べれるものを食べ(結構美味かった),帰路につきました.受傷後10時間ぐらいでみるみる腫れ上がり,縛った包帯の下がめちゃめちゃ痛くなってきて,間違いなく骨折だろうと確信し,絶望とともに帰宅しました・・・.夜間救急受診も考えましたが,結局やれるのは固定だけだよなと思い,挙上・圧迫・冷却をしつつ,ロキソニンを飲み一晩を明かすことにしました.

 痛みで冷や汗をかきながら眠りました.

 

受傷2日目

 救急の整形外科を調べておいたのでそこを受診.受け付けの方が,「右手の怪我ですよね?代筆しますからおっしゃってください」と住所などは代筆してくれました.整形外科だから慣れてるのかもしれないですが,こういう気配りに救われた気がします.

 手首の親指側をぐりぐり押され,明らかな痛みがあり,小指側もまずまず痛いが,やっぱり親指側が痛い,ということでレントゲンを撮影.

 橈骨遠位端骨折の診断となりました.関節に達した複雑骨折のため,手術をしないといけないとのこと.予想した最悪のパターンで再び絶望・・・近くの総合病院への紹介状を書いてもらい,その日はギプス固定のみで終わりました.

 お会計は9000円弱ほど.救急受診のため,かなり高くつきました.

f:id:shingyamd:20180227015537j:plain
f:id:shingyamd:20180227015529j:plain

▲受傷直後のレントゲン.左が横(親指側から)から撮ったもの,右が正面(手背側から).左側の骨が橈骨(右は尺骨)で,手首の細かい骨(手根骨)の下に黒い骨折線が見える.横からみると,橈骨の先(遠位端)が手のひら側に傾いて落ち込んでいる.

 

受傷3日目

 総合病院を受診.混むとわかっていたので,受け付け開始前の7時過ぎに病院着,入り口が開くと同時に番号札を取り,紹介状を渡す.

 幸い30分ほどで受診にこぎつけ,レントゲン撮影を再びし(紹介状にCD付けて欲しかったなあ),手術のための検査に.CT,血液検査,胸のレントゲン,心電図や肺活量などを測定しました.肺活量は初めて計ったけど,年齢平均の110%くらいでまずまず.もうちょっと肺活量があれば早く走れるんだろうかと思ったり.血液検査は,マラソン直後ということもあって数値乱れまくりではありましたが,HIVの検査を初めてして,陰性であることを確認し,内心安心しました(そんなにリスキーなことはしていませんが).

 手術は3日後(2日後に入院)の予定で組んでもらいました.金曜の3件目,たぶん無理して入れてくれたんだろうと思います.感謝感謝.

 術前検査一式で,お会計11000円ほど.


受傷4-5日目

 自宅待機.職場に連絡いれたりして,有給をいただく算段に.夜勤などは同期・後輩に代わってもらい,迷惑をかけてしまった.

 自分自身にとっては,転職前だしぶっちゃけどっちでもという感じではあったけれど.

 5日目に入院.ご飯が勝手に出てくるのはありがたかった・・・!

 

受傷6日目

 手術.16時に呼ばれ,徒歩で手術室へ.

 ちなみに手術は,橈骨遠位端骨折に対する観血的整復固定術(いわゆるORIF).麻酔は,伝達麻酔(腋下神経ブロック)+鎮静くらいが一般的かと思ったら,この病院では全身麻酔(全身を寝かせて呼吸器につなぐ)でやるらしいです.まあそれは施設の方針ですから特に文句もなく.

 手術台の上に寝て,モニター類をつけられる.頭の上から麻酔科の先生に,「腋下神経ブロックどうします?合併症とかもありはするんだけど・・・」と言われ,当初そのオプションは想定してなくて,うーんと悩んだ末,なしでとお伝えし,開始.

 プロポフォールが入ってくるとき,どんな感じだろうと思いましたが,点滴のところが冷たい感じがして,呼吸と意識が持っていかれるような感じで結構怖かったです.

 19時過ぎに病室のベッドで目覚める.噂通り,手術室からワープしてきた感じで,一瞬状況がつかめない.右腕は肘までギプス固定されていて動かず,肘から下が猛烈に痛い.ギプスの中で腫れて熱を持っているのがわかる.自分自身結構痛みや苦痛には強いと自覚があったのだけど,人生最悪級に痛い.なんなら怪我の直後より痛い.普通に呼吸できないし,顔もしかめないではいられない.見舞いの同期が声をかけてくれるが,「ごめんちょっと無理」という感じ.汗だくで,看護師もボルタレンを尻に入れたり(力を入れてウブっぽくすることは忘れなかった・・・),ロキソニン飲ませたりしてくれたけどダメで,「もう無理です!」とお伝えしたら左肩にソセゴンを打ってくれ,その辺りから痛みが徐々に引いて眠りにつきました.ソセゴン,せっかく点滴があるんだから点滴してくれればいいのになと思いつつ・・・(筋注は結構痛かった).

 

受傷7日目(術後1日目)

 昨夜はどうなることかと思い,また遅めの手術だったために,本来予定していた今日退院できるのかなと不安ではあったけれど,思いの外痛みは落ち着いていて(腫れてて痛い&不快感はあるけど),自宅でいけなくないなと思い,退院しました.

 3日後に再診です.

 右腕はがっちり固定され,腫れもひどくて常時挙上・可能なら万歳して過ごしました.パソコンも打てないので,頭の上に右腕を乗せて本を読んでいました.

 

受傷11日目(術後4日目)

 受診.レントゲンでは特に問題はなく,がっちりプレートが入っているところを見せてもらいました.腕のギプスを緩めてもらい,1週間後に再診の予定となりました.

f:id:shingyamd:20180227022022j:plain

▲プレートが入り,ボルトで骨をとめています.いたそー!

 

受傷約3週間(術後約2週間)

 最近は徐々にギプスを外して手首のリハビリ中です.

 筋力落ちました.手首もまだ全然曲がらないし,前腕が回転しません(回内回外できません).しばらくは後遺症が残らないか,ひやひやしながら,可及的に可動域を広げていくしかありません.

 骨もまだまだくっついていないので,負荷はかけずに軽いリハのみで頑張っていきます.

 

 引越しなどの直前のタイミングで,色々な作業が完全に止まってしまいました.

 職場もかなり有給を取らせてもらってしまいました.上司は快く「早く治して戻ることを優先してね」と言ってくれ,ほっとしています.

 同期も気を配ってご飯に誘ってくれたりしています.

 

 病気らしい病気をしたことはなかったのですが,今回初めて,大掛かりな治療をし,生活の不自由を体験しました.色々思うところもありますが,また書いていこうと思います.